機械学習や人工知能などのAI分野が急速に普及している昨今、AI分野に強いプログラミング言語であるPythonに注目が集まっています。
Pythonだけではなく、全てのプログラミング言語の基本である【文字列】と【変数】をPythonを利用して解説いたします。
変数(variable)

変数とは簡単に表すと「箱」です。
文字列や数字、リストなど、なんでもかんでも変数に入れて記録しておくことができます。
Pythonにおける変数の書き方
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# 大文字と小文字、共に使えます。 Age = 25 #アンダーバーが使えます mother_age = 50 #日本語やギリシャ文字も使えます 年齢 = 15 β = 60 |
PHPのように「$」を変数の前につける必要はなく、いきなり変数名を宣言して、数値を代入できます。
日本語やギリシャ語で変数名を宣言することは可能ですが、基本的には避けるべきでしょう。プログラミングの定石通り、わかりやすい英語で変数名を宣言しましょう。
変数のメリット
変数のメリットはソースコードがわかりやすくなり、修正がしやすくなるということです。
例えば、Pythonを利用して、三角形の面積を求めたいとき、
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# 変数を使わない場合 print(30 * 20 / 2) #変数を使う場合 bottom = 30 height = 20 area = bottom * height print(area) |
という2つの書き方ができます。
上部の変数を使わない例だと、数式が並んでいるだけでソースを見たときに何をしているかわかりませんよね?
一方、下の変数を使用している場合は、bottomで底辺を表し、heightで高さを表し、その2つの値を使ってarea(面積)を求めているということが一瞬でわかります。
また、もし、底辺の長さが40に変更された場合、上の変数を使わない例だと、どの数値を変更すればいいのかわかりません。しかし、下の変数を使用している例の場合、ひと目でbottomの値を変更すれば良いのだと理解できます。
このように、変数を利用することで、理解しづらいプログラムコードを避けて、わかりやすいソースを書くことができます。
変数という箱の中身を入れ替えることもできる
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bottom = 30 height = 20 area = bottom * height / 2 print(area) # 結果:300.0 # 底辺を変更 bottom = 50 area = bottom * height / 2 print(area) # 結果:500.0 |
変数はあくまでも箱なので、中身を後から自由に入れ替えることが出来ます。
文字列

上の変数のときの例のように、プログラミングでは、文字列を利用して、様々なプロダクトを作ります。
PHPやjavascript・Rubyなど、プログラミング言語ごとに文字列の表し方は微妙に異なります。
以下で、Pythonにおける文字列の表現の仕方と、文字列を使った様々な操作を紹介します。
ダブルコーテーション or シングルコーテーションで囲む
Pythonで文字列を作成する場合は、
- “Hello World”
- ‘Hello World’
のようにダブルコーテーションもしくはシングルコーテーションで、文字を囲みます。
ここらへんはPHPやjavascriptのような他の言語と同じですね。
複数行にわたる文字列
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s = """ Hello World ! """ print s #結果 #Hello #World #! |
文字列の連結
文字列をいくつもつなげて一つの文字列にしたい場合は、「+」を利用します。
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print("Hello" + "World" + "!") #結果 HelloWorld! |
また、変数を利用して、文字列を連携することも可能です。
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a = "Hello" b = "World" c = "!" print(a + b + c) # 結果 HelloWorld! |
format()を利用して、わかりやすく変数を連結する
format()という関数を利用することで、簡潔に変数と文字列を連結することが可能です。
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name = "RARA" job = "エンジニア" print("わたしの名前は{0}です。職業は{1}です。".format(name, job)) #結果 わたしの名前はRARAです。職業はエンジニアです |
文字列の型に注意!
文字列の連結を行うときに気をつけないといけないことがあります。
自分の名前と年齢を連結する文字列を作るために、以下のプログラムを実行するとしましょう。
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name = "RARA" age = 26 print("わたしの名前は" + name + "です。年齢は" + age + "です。") #結果 エラー |
このプログラムを実行すると、エラーがでます!
理由は、年齢で指定した「26」という値が整数型(int)の文字列だからです。(他の文字列は文字列型(string))
文字列は同じ種類の型同士でしか連結することができません。そのため、もし、このプログラムを実行するためには
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name = "RARA" age = "26" #文字列として数字を使う print("わたしの名前は" + name + "です。年齢は" + age + "です。") #結果 わたしの名前はRARAです。年齢は26です。 name = "RARA" age = str(26) #数字を文字列に変更するstr()を使う print("わたしの名前は" + name + "です。年齢は" + age + "です。") #結果 わたしの名前はRARAです。年齢は26です。 |
というように、文字列として数値を登録するか、数字を文字列に変更する必要があります。
基本を疎かにするべからず
プログラミングを学ぶと、
- 早くかっこいいアプリがつくりたい!
- 人工知能を利用したプログラミングがしたい
- 色んな人が使うようなwebサービスを作りたい
と、いろいろな夢が膨らみます。
そういった夢を叶えるために、まずは基本的なプログラミングの内容を習得しなければなりません。
変数も文字列もプログラミングの基本であり、重要な核になる要素です。色々な技術書やネットの情報を利用して、完璧に理解できるようになりましょう。